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セッション記録

白の聖都と天啓の魔王

記入日:2015.05.25 -09:13 [エバーグリーンファンタジー
プレイ日 2015.05.16  << 突発 >>
システム GURPSエバーグリーンファンタジー
GM とうふ 獲得経験点
PC トゥオネラ (たんたん) 獲得経験点

クライス・シュナイダー (5下) 獲得経験点

ルア (桜沢) 獲得経験点

ユーリア=シャーウッド (マノール) 獲得経験点

ティルナ=トゥルートゥーフ (Htk) 獲得経験点

 「旅人たちが辿り着いたのは、天使の祝福を受けた聖なる都。
 緑の丘に囲まれたその美しい白亜の都は、市民や巡礼者で賑わい、世界の滅びなど微塵も感じられぬほど平穏に見えた。
 しかし、旅人たちが出会った都の衛士は重々しくこう言った。
 『この都は今、魔族に襲われているんだ』」
 
 やっぱり長時間になってしまいました。ダイエット版を鋭意製作中です。
 リロードは希望があれば




◆舞台裏
 森は穏やかな気配に満ちていた。
 天から差す光は風に揺れる樹上の葉を透かして、柔らかな木漏れ日となって地に降り注ぐ。
 時折遠くから聞こえて来るのは、名も知らぬ鳥たちの囀りだ。
 森の中には一筋、張り巡らされた樹の根と、降り積もった落ち葉でできた道がある。
 やがてその森の道に、控えめな蹄の音と共に、栗毛と葦毛、二頭の馬が現れた。
 幾分か歩きにくそうに、歩みを進めるその馬の背にはそれぞれ人影が乗っている。
 先頭を行く葦毛に跨るのは、胸まで覆う白い布を、頭から被いた小柄な人物。
 それに付き従うかのように栗毛を操るのは、革製の鎧に身を包んだ戦士然とした男。

 「…それにしても。よくカルヴァドス様が許しましたね。」
 鎧の男が、森の中へと視線をやりながら独り言のように呟く。
 「ここできちんと話しておかなければ、後々の禍の種になると言ったら納得してもらえました。」
 僅かに振り返り、白布の人物は疑問に応える。
 「彼ならば、もし私という人間が居なくなっても、きっと上手くやってくれるでしょう。」
 「またそんな縁起でもないこと言わないでください、大司教様。…自分は嫌ですよ。」
 俯き呟く白布の人物…大司教に、鎧の男は鋭い調子で言葉を返す。
 「それに、大丈夫ですよ。彼らに接触した限りでは、はじめは訪問の必要すらないといった調子でしたから。本当に貴方様をどうこうするつもりがあるのであれば、もっと露骨に貴方様自らの謝罪を求めるはずです。」
 男の言葉を聞きながら、大司教は小さな溜息を漏らす。
 「分かっています。彼らにそのつもりがないことは。」
 ただ、と大司教は言葉を紡ぐ。
 「ただ、私一人分の命で、彼らの納得がより確かな形で保証され、都の平和が守られるのであれば、それも一つの手段だと、考えていただけです。何しろ都の天使への信仰は、そうやすやすと無くなるものではありません。」
 「…。」
 はぁ、と今度は鎧の男が大きな溜息をもらす
 「猊下、僭越ながら申し上げますが。」
 少し視線を彷徨わせ、言葉を選んでから彼は口を開く。
 「貴方様が考えていらっしゃるより、都の人間は貴方様のことを大切に思っているのですよ。貴方様が傷付けば、皆が悲しむ。それは貴方様が70年の長い月日に渡り、都の為に尽くしてきたからです。貴方様は都の人間にとって、どこにいるか分からない神や天使よりも、ずっと尊いかけがえのない存在なのです。」
 諭すようにゆっくりと小さな背中に語り掛ける。
 「それは、たとえ大司教様がどのような闇を抱えていたとしても…、そうですね、俺は知らないことになっていますが、神や天使が如何なる存在であったとしても、です。」
 男の言葉に白い布がわずかに揺れる。
 「ですから、御自身を大切になされないのはおやめなさい。」
 静かに語りかえると、眼前を歩く葦毛はゆっくりと歩みを止めた。
 僅かに手綱を引く大司教に目を止め、鎧の男は轡を並べるように馬を進め回り込む。
 「…どうされましたか…?」
 白い布に覆われ全く表情の窺えない大司教の様子を、それでも窺おうと身を乗り出すと、
 「…っ。あなたが…、余計な、ことを言うから…。」
 返された声は震え、幾分と頼りない少年のもので。
 「…小休止を、命じます。これでは…。」
 珍しく強い口調の言葉に内心驚きながらも、鎧の男は穏やかに承諾を告げる。
 「分かりました、大丈夫ですよ。…彼らに何を伝えるべきか、考えましょう。俺の無い知恵もお貸しします。」
 だから、と男は少しだけ躊躇いながら、手を伸ばし少年の背を撫でてやる。
 「都の皆が悲しまないで済む方法を、探しましょう。」



◆シナリオ概要
 天使の祝福を受けた“大司教”キールの統べる“白の聖都”、その街は、神と天使への信仰の中心として栄えていた。
 街の豊かな生活を支えているのは、天使の祝福を受けたとされる“白の輝石”と“天使の羽”。これらの存在によって街は、魔獣から襲われることもなく、長い繁栄を遂げていた。
 都からほど近い“北の山”という土地には、漆黒の翼と悪魔の角を持つ“魔族”と呼ばれる、教会の教えに従わない存在が居たが、互いに不干渉を貫く形で均衡が保たれていた。
 しかし、一週間ほど前から突然“魔族”たちが、都に対して襲撃を仕掛けてくるようになっていた。長い平和に慣れた都に、“魔族”に対抗する術はなく、人々は彼らを恐れながら、天使の加護と大司教の神通力を信じ、平和を祈っている状態である。

 魔族に対する対応についてトゥオネラとクライスが問うも、都の長たる大司教の心の内は、彼の素顔を覆い隠す布に遮られ、読み取ることが叶わなかった。
 一方、ルアは教会で暮らす貧しい少女から、行方の知れない友人を探すことを依頼される。魔族に攫われたか、事故にあったか、心配する彼女から話を聞くと、街の人々からの情報収集にあたることになった。
 また、同じころティルナとユーリアは、衛士長を務めるロバートから、魔族の襲撃に備えるため、武器の稽古を依頼される。稽古だけでなく、都の盾となって戦うことを約束する頼もしげな二人に、街の衛兵たちは歓迎の言葉を贈る。

 夕刻が迫った頃、警鐘が鳴り響き、黒い翼と角を持った“魔族”たちが都へと襲撃してきた。強力な魔族の力を目の当たりにするも、旅人たちは、住民の被害を防ぎ、敵一体を捕えることに成功した。
 予想以上の知性を持っていた“魔族”から情報を聞き出そうと、あるいは事件の裏に潜むものを探り出そうと、旅人たちは探索に乗り出すが、突如、魔族の大軍が現れ、都は厳重に包囲されてしまう。
人間の出入りを戒める彼らは、険しい視線を大聖堂へと送る。“翼を持つ者の王”を名乗るルシアンは、穏便ならざる訪いを咎めるティルナにこう告げた。
 「大司教に伝えろ、悔い改めよ、と。」
 市中の人々が天使の加護と大司教の指示を、固唾をのんで待つ中、沈黙を守る大聖堂の中では、ある儀式の準備が着々と進められていた…。

~事件の真相~
 都の人間たちが言う70年前の“天使”とは、色素欠乏の女性の翼人のことである。
70年前、“天啓の書”に誘い出され、都へとやってきた天使ことサングリアは、当時の大司教・アマレットによって捕えられ、惨殺されてしまう。大司教の目的は魔力を秘めた“魔族”=翼人の心臓を手に入れることである。サングリアの遺体は解体され、骨は魔石として、羽根は天使の加護を受けた聖品として、その血肉は新たな大司教を生み出すための糧として使われた。
 大司教候補として見出された孤児の少年キールは、祝福と称して、天使の血肉を口にすることを強いられる。信心深く何よりも神の言葉を優先する彼は、食したものの正体に半ば気付き嫌悪感を持ちながらも、自らに与えられた役目を全うすべく、より神に近しい存在として、生きることとなった。
 大司教アマレットは、その位をキールに引き継ぐと、神の御言葉を記した“預言の書”を残し、何処かへと旅立った。
 都に残されたキールはアマレットの指示と預言の書に記された神託に従い、都の長となる。
 神託の通り、天使を弑したことをひた隠し、祝福された存在として崇められることに辟易しつつあったキールだが、“預言の書”に寸分違わず、70年の時を経て再び天使が現れたことで彼は戦慄した。
 衛士長と共に発見した天使を大聖堂に隠し、迷いを抱きつつも、かつてアマレットがそうしたように、敬虔な孤児の信者を探し始める。再び“天使”を殺すことで、今度こそ翼人たちの怒りを買い、都が滅びると確信しながら…。

 “魔王”ルシアンの目的は、有翼人たちの都に伝わる“天啓の書”に導かれ、教会に囚われた“天使”フォルンの救出である。期限までに教会が解答をしない場合、教会を中心とした都を破壊するつもりでいる。フォルンの弟であるカーディナルや、一族の戦士を集めて都へとやって来たのは、教会に対する圧力と、サングリアの死を知らずにその恩恵のみ享受している都の人々を脅すためである。

 “大司教”キールは、自らの行動を忌むべきものとしながらも、神の代弁者としての立場を貫こうとする。
 立ちはだかる旅人たちに彼は淡々と告げた。“魔王”とは他ならぬ自分自身である、と。



◆NPC
~都の住人~
・“大司教”キール
 「あなたに、神の祝福がありますように。」
 「魔王はルシアンではありません、この街を滅ぼそうとしているのは、他ならぬ、私なのです。」
 白の大聖教区を治める教会の長。
 天使の祝福を受けた神の代弁者、人々の信仰の中心として、大司教の座に70年間在位し、人々の懺悔を聴き、貧しい 人々に施しを与え、聖堂で祈りを捧げる日々を送っている。
 老齢と病弱を理由に、常にその身を白い布で覆い隠している。
/70年前の天使降臨の際に、前大司教アマレットによって天使の心臓を口にすることを強いられた少年。以来、魔法の才能と預言を得る能力、不老の肉体をもつようになった。外見は、13歳の白髪黒眼のやせ気味の少年。
 自身の罪深さを自覚し罪悪感に苛まれているが、過去から目を反らして、己を殺し職務と信仰に没頭することで自我を保っている。
 信仰の為に人々を偽り、天啓を盲目的に信じる教会のあり方に対して、微かな嫌悪感を抱いているが、基本的には預言の書と先代大司教の指示のもと、信仰と都のために行動し、自らの感情に基づいて行動することはない。
 預言の書に記された通り、70年後に再び天使が現れたことで、預言書の影にある神の存在と変えようのない未来に気付き絶望する。6日前、預言の書に従い、天使を大聖堂の地下に隠し、自身の後継者となる存在を探し始めた。


・レイン=ブラック
 街の教会で育てられている子供。13歳。黒髪・緑眼。
 親の暴力で死にかけているところを教会に保護された。
 擦れた性格で人当りもきついため、施設の中でも浮いた存在であるが、信仰心が篤く、毎朝毎夕のお祈りを欠かさずに行っていた。
 境遇の似ている、心根の優しいレナに対しては心を開いており、友情を育んでいた。
 /天使の祝福を受ける次期大司教として選ばれ、宵闇に紛れて攫われた。
 行方知れずとなったことは施設の人間も知っていたが、この施設から子供がいなくなることは珍しくなく、また、普段のレインの言動から、捜索願は出されたものの、余り真剣には探されていなかった。
 今回はほとんど登場せず。まぁ中盤での接触は難しいのですが。名前はブラック・レインから。


・レナ
 街の教会で育てられていた子供。12歳。
 親に捨てられて路頭に迷っているところを教会に保護された。
 引っ込み思案で内向きな性格。同じ施設にいるレインとは仲が良く、一緒に過ごすことが多かった。
 突然姿を消したレインを心配し、行方を探すために旅人を頼った。
/実は天使をキールが連れ帰る場面を目撃していた人物だった。
 今回は、彼女は情報ソースにならなかったものの、ルアから温かみのある言葉をかけられるなど、それなりにスポットを当ててもらいました。


・ロバート=バーンズ
 「何といっても平和な街だったからねぇ。」
 「もし、君がこれを聴いたら、君はこの都のために何かをしようという気をなくしてしまうかもしれない。」
 都を守る衛士の隊長。魔族たちと応戦するために、旅人たちの力を借りようとする。
 衛士の立場は都の中ではそれほど強くはなく、彼は教会の意見を尊重しようとする。
 根は真面目で仕事熱心で、誰よりも都を愛する男だが、それをあまり表に見せない。
/他ならぬ天使を拾った本人であり、現在都に天使がいることを知る数少ない人間の一人である。
 同時に天使と魔族との関わりにも薄々感づいているが、都の安寧を第一に考えているために、他の者にそれを知らせる意志はない。
 PLの皆さんから、「お前が情報もってるんかい!」という突っ込みを受けた、ただの依頼人と見せかけた重要人物。


・アマレット
 先代の大司教。キールを後任に指名した後に、伝道の旅に出たとされる。
 今回の騒動を企てたのが彼女だったのか、それとももっと以前より仕組まれたものだったのか、あるいは本当に神の導きに寄るものだったのか、真相は闇の中。
 天啓に従ってキールに天使の心臓を食べさせたが、大司教という立場を利用して半ばその行為を強制していた為に、キールからは疎まれている。
/シナリオを作成中、最後の最後まで、彼女を登場させてラスボスに仕立て上げるか迷っていたのですが、70年間罪悪感に苛まれてきたキールが、自らを罰するために旅人たちの前に立ちはだかるという流れは消したくなかったので、シナリオ中は登場させないことにしました。


・カルヴァドス
 教会幹部の一人。“街の教会”から、時期大司祭候補としてレインを連れ出した。
 大司教を支える立場にあり、都と大司教が抱える闇も、全容を知らないまでも感づいている。
 全てを黙したままその認を降りようとするキールの支えになることを望んでいた。
/超重要なポジションにもかかわらず、名前をつけるのをうっかり忘れられていた可哀想なNPC。
 彼を回収しないと、キールは立ち直れなかったかも知れないですね、ええ本当に。


~“魔族”たち~
・魔族(有翼人)
/人間と異なる姿と、能力を持つ異種族。山間に街を作って生活している。
 自らを“翼ある者”と呼び、人間たちを軽蔑している。
 空を飛ぶための黒い翼を持ち、耳など身体の一部は羽毛で覆われている。左右側頭部に一対の角があり、個体によって差があるが、山羊や羊の角のような形状をしている。翼と羽毛、角以外の外見は人間に非常によく似ており、手先の器用さや武器を扱う能力は人間に劣らない。
 知性は人間並で、独自の文字文化を持っているが、言語は人間の共通語に極めて近い。生存率の高さと人口の少なさ故に、教育が行き届いており、ほとんどの有翼人は文字の読み書きができ、魔術の知識を備えている。


・“魔王”ルシアン
 「大司教に伝えろ。悔い改めよ、と。」
 「もし、最悪の事態になってしまったのならば、俺は悲しくて、何をしてしまうか分からん。」
 漆黒の翼を持つ“魔族”の王。濃紺色の髪と翼に蒼い瞳を持ち、頭には悪魔の角が生えている。
 魔術に長け、他の“魔族”たちを率いて、繰り返し聖都に攻撃を加えている。
 都の人々からは“魔王”と呼ばれ恐れられている。
/有翼人の青年。自らの一族を“翼を持つ者”と呼ぶ。
 幼馴染であるフォルンが捕えられたことと、70年前にサングリアが解体されたことを知り、フォルンの救出のために都を襲撃していた。フォルンの身に危害が及んでいた場合は、都ごと魔術で沈めるつもりでいた。
 自分の決めたことは曲げない頑固な一面がある一方、勇敢かつ切れ者で義理堅いことから、有翼人の中でのカリスマ的存在になっている。
 人間を軽視する傲慢な態度を取るが、人間なりの文化や思いがあることは理解しており、自分や仲間に危害が及ばないのであれば必要以上の干渉を行おうとはしない。
 サングリアの件については、有翼人の中でも「都の人間を罰するべきか」で意見が分かれていたが、フォルンを無事救出した旅人たちへの義理立てという形で、懲罰派をねじ伏せた様子である。
/とうふの考える“魔王”のイメージです。ほら、どこかの大失敗とは格が違うでしょ、魔王らしいでしょ(
 そもそも統括の「魔王は空を飛ぶということにしたんだ」という台詞が、このシナリオの発端だったことはお話した通りです。でも思うんです。魔王が空を飛んだら、白兵泣かせじゃないですか。


・カーディナル
 「人質を取っておいて…、卑怯者め。」
 「黙れ!この濁声!」
ルシアンの幼馴染で、フォルンの弟。灰褐色の髪と赤い瞳を持つ。角は短く後方に伸びている。
色変わりの灰色の翼を持ち、漆黒の翼を持つ魔族たちの中では遠目にも目立つ存在。
行方不明の姉フォルンを助け出すために、ルシアンの遠征に参加した。
魔術に長け、様々な魔法を使いこなすが、今回の出陣では威圧を目的としていたため、槍を所持していた。
比較的若く、精神的に追い詰められると感情に任せてものを言うところがある。
/今回登場した翼人の中では、何だかんだで最も人がいいです。随分と可愛がってもらえて私は満足です。
 そもそもは“天使”=“魔族”という図式のヒントとして登場させました。
 こんなに目立つ役柄になって、彼は幸せ者ですね。


・アラック
 ルシアンの部隊に所属する若い魔族。外見の年齢は15・6歳。黒髪、黒眼、黒い翼をもっている。
 最初の襲撃で、戦闘に敗れ捕虜となった。 仲間意識が強く、自分を犠牲にしてでも仲間を守ろうとする。
 基本的に人間嫌いだが、これまで人間と接した経験はなく、単純に仲間内での意見に従っているため、誠実に接すれば多少の情報を話してくれるようになる。(はずだった)
/GMの想定以上にPCに絡んでもらえた幸せなNPC。激昂しやすいカーディナルとは対照的に、言うことは言いつつも冷静に人間を観察するキャラクター…にしたかったのですが、余り差がでなかったなーと思っていたり。
 上記のような設定だったため、いきなり「暴力を有しながら尋問します」と言われた時はどうしようかと思いました。でもまぁ、普通は尋問するわな。


・“天使”
 70年前、聖都に降り立ち、都と大司教に祝福を与えたと伝えられる存在。
 都では神聖視されており、大聖堂など要所に彫像がある他、天使の祝福を受けたとされる宝石や天使の羽を模したお守りなどが街の至る所で見られる。
 降臨から70年を経た年、再び聖都に現れるとされる。

(70年前の天使)
 色素欠乏の有翼人。本名はサングリア。
 かつて、“天啓の書”の導きにより、都の人間たちと有翼人たちとの関係を修復するために、仲間に黙って都周辺へとやって来た。しかし、“天啓”を至上とする当時の大司教によって捕えられ、惨殺されてしまう。
 遺骸の内、心臓はキールに与えられ、その他は、奇跡を呼び起こす“白の輝石”として、教会の至宝とされた。小さなものは人々の間で、今も高額で取引されている。
 
(教会が保護している天使)
 色素欠乏の有翼人。白い肌と白い翼、白い髪をもっている。
 本名はフォルン。カーディナルの姉で、ルシアンの幼馴染。
 “天啓の書”に導かれ山の街を離れ、倒れているところをキールとロバートによって保護される。
 大聖堂の一室に囚われているところを旅人たちに助けられた。
/今回の大事の発端となった人物。何故彼女が、普段人目に触れない“天啓の書”と接触することになったのか、何故彼女が逃げることが叶わない状態でキールに発見されたのか、それこそが“天の意志”であるとキールは考えているようです。ちなみに、途中でトゥオネラの中の人が言っていた「女性が白い羽根を有している」というのは非常に正解に近い見方で、正しくは「女性の角は小さく目立たない」「人間同様色素の薄い・または全くない個体もいる」というものでした。カーディナルはオカマではありませんのであしからず。
 名前の由来は、“フォールンエンジェル”、そのまんまですね(笑


~その他~
・預言の書
 神託の書物。 大司教が執り行うべき神事が詳細にわたって示されている。
 大昔に旅の巡礼者が都にもたらしたとされるが、いつ誰が何のためにつくったものなのかは明らかにされていない。
 先の天使降臨から70年にあたる年に再び天使が現れること、新たな大司教を選出してその天使の祝福を受けることが、指示されている。
 天使の魔力を得た人間が祈りを捧げることで、天の啓示を得られるらしい。
 もっとも最近に示された天啓は、「滅びこそ救いなり」である。


・天啓の書
 翼の一族に伝わる書物。形状は“預言の書”に酷似している。もともと二冊で一揃いの書籍であり、過去に巡礼者によってもたらされたことが推測される。
 サングリアやフォルンなど“天使”としての条件を満たした存在を都に近づける役目を担っていた。
 フォルンがこの書物を見て人間の都へと向かったことを知ったルシアンが、そのまま焼き捨てた。
 


◆PC紹介
・トゥオネラ
 神に背いた罰として人ならざる身となった異形の存在。
 人外特徴のあるキャラクターに厳しい街と一部PCに囲まれてのセッションでした。見た目の特徴もクリティカルでしたね。 序盤にキール相手に「あなたの懺悔を聴かせてください」と言われた時は、シナリオ読まれたかと思った。
 捕虜になったアラックやルシアンといった有翼人たちと積極的にかかわってくれました。
 若いアラックにとって、あなたのような「人間」との出会いは衝撃的でした。仮面を外すという演出が素晴らしかったです。


・クライス
 飽くなき探求心で、故郷を救う術を探す知識人。
 今回もクライスはクライスでした。うん。ぶれないね。よいと思います。土下座は識者の嗜みですね。
 クライスらしい目的のためには手段を選ばない、好奇心を満たすためにあらゆる道を探すというスタンスがよく表れていました。
 罪を抱え一人悩むキールに対して「懺悔って何?」とマイペースに絡むあたり、あなたはキールからしたら羨望の対象です(笑)。


・ルア
 互いに益を、が信条の裏社会系小悪魔少女。
 今回は孤児の少女レナから依頼を受けるという枠でしたが、シナリオ全体にわたって、多くのNPCと絡んでくれました。気前がいいところが素敵ですね。
 一見軽やかな台詞の内にも深みがあり、熟練PLの技を見せられた気分です。
 終盤、誰に接触をとるか悩みながらもカルヴァドスに会いに来てくださりありがとうございました。彼の存在はキールの救いです。


・ティルナ
 そろそろお馴染みになってきた、魔王の殲滅を目指す魔装騎士。
 今回は、人々の生活を脅かす“魔族”との全面対決という構図からのスタートとなりました。
 アラックやカーディナルなど、よく似た考え方の“人でない者たち”の姿は、彼女の目にどのように映ったのでしょうか。  カーディナルとの罵り合いや、ルシアンとの絡みもよかったです。彼との交渉が上首尾に終わったのは、ティルナの礼儀正しさ故です。あと中の人の説得技能が高いから、悪声のマイナス修正が余り目立っていない気がしていたので、「この濁声!」は今回一番言いたかった台詞です(


・ユーリア
 初登場、旅の仲間を探す救世の勇者ちゃん。
 正義を全うするため、自らの道を真っ直ぐに歩んでいる。※ただし、ずれている。
 可愛らしいコメディタッチのキャラクターかと思いきや、要所要所の発言は的を射て、思わずNPCたちも息を飲みました。
 彼女の愚直で真摯な言葉は、荒んでいたアラックが心を開くきっかけとなりました。トゥオネラが人と人外の間の代弁者であるのならば、ユーリアは人間の代表でした。
 ティルナとのコンビもいい味を出していました。よい旅の仲間が見つかると良いですね。



◆雑感
 まずはセッションに参加してくださった皆様、どうもありがとうございました。例によって長時間セッションであったにも関わらず、最後までお付き合いくださり、申し訳なさとありがたさでいっぱいです。
 時間管理とか見通しとか色々できていないことは沢山あったのですが、GMの個人的な感想を言わせていただくと、非常に楽しく、また充実した時間を過ごすことができました。PLの皆さんのお蔭ですね。
 思い入れたっぷりに書いたシナリオで、特にキール・ルシアン・ロバートは三者三様の立場や考え方、演出をしたいと考えていました。アラックやカーディナルは、思いの外目立つことになって嬉しかったです。
 統括者の「空を飛ぶ」発言から、迷走に迷走を重ね、設定の胸糞悪さに嫌気がさしながらも筆を進め、ラスボスがルシアンだったり、アマレットだったり、カーディナルがミドルボスだったり(ry。散々悩んだ結果この形に収まりました。うん、振り返ってみればこれで良かったんじゃないかな。
 ともあれ、このような形でシナリオをセッションにしていただけて、本当によかったです。
 最後に、この記録を最後まで読んでくださった方にもお礼を申し上げます。
 精進していきますので、今後もよろしくお願いします。
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